支援の現場から
淡路島を拠点に、心をつなげる講演家として、レジリエンス(心の回復力)を育むことをテーマに、講演や講座を行っています。
これまで医療・教育・福祉の現場に20年以上携わってきました。社会福祉士として約10年間、医療機関や小・中学校などで相談支援に従事し、子どもから大人まで、さまざまな悩みや生きづらさを抱える方々の支援に携わってきました。
その中で、自己肯定感の低さや自分自身への否定的な捉え方が、生きづらさを深め、本来持っている力や可能性を閉ざしてしまう姿を数多く目の当たりにしてきました。
レジリエンスとの出会い
2011年、自身も子宮がんを経験し、「5年生存率15%」という厳しい現実に直面しました。治療を乗り越えた後も術後の後遺症に苦しむ日々が続き、その中で「レジリエンス」を知りました。困難や逆境に直面しても、しなやかに立ち直り、前へ進んでいく力「レジリエンス」は、誰もが育てていくことができる。そのことを知ったことが、自分自身の心や生き方を見つめ直す大きな転機となりました。
学びを深め、独自のメソッドへ
その後、「イメージトレーニング」をきっかけに心理学・脳科学への学びを深め、2017年にイメージトレーナー資格を取得。自身の体験をもとに講演活動を開始しました。活動の根底にあるのは、「大人から子どもへと続く生きづらさの連鎖を断ち切り、未来を担う子どもたちに『生きる力』を届けたい」という想いです。
学びと実践を重ねる中で、「レジリエンス」は、困難や逆境を乗り越え、しなやかに前へ進むための「生きる力」であると確信。日常の中で実践できる独自のメソッド「レジリエンス脳育®」を構築し、2020年に商標登録しました。
伝える活動と、これから
2024年には、自身の経験を綴った著書『バラバラになった心をつなげる方法~レジリエンス脳育~』(文芸社)を出版。生きづらさや困難を抱えたとき、どのように自分の心と向き合い、再び前へ進んでいくのか。そのプロセスを、自身の経験とともに伝えています。
同年には、「未来を担う子どもたちに、生きる力である『レジリエンス』を伝えていくために、まずは子どもたちを支える大人へ届けたい」という想いから、淡路島の教育者へ書籍を届けるプロジェクトを実施し、教育機関や保育施設などへ著書250冊を寄贈しました。
現在は、大学や高校でゲスト講師として講義を担当するほか、行政・教育・医療・福祉・企業など、幅広い分野で講演・研修・講座を行っています。また、鳴門教育大学大学院 学校教育研究科 修士課程に在籍し、これまでの実践を学術的な視点からさらに深めながら、予防教育とレジリエンスについて研究を進めています。
講演や講座では、レジリエンスを日常の中で活かせるものとしてわかりやすく伝え、参加された方の心が軽くなり、「今日から実践してみよう」と思える時間を大切にしています。一人でも多くの方が、自分の中にある力に気づき、しなやかに前へ進んでいけることを願いながら、活動を続けています。